SiCに関する技術情報

放電加工


パルス電圧による放電プラズマを利用し加工物を加工する方式。金型の成形などには既に一般的に利用されている。放電加工の特徴は、導電性のある全てのワークに有効であること、刃となる電極が非接触で加工が進むため形状精度が高いこと、ワークの硬さに依存しない加工速度が実現できること、放電プラズマのエネルギーを制御することで加工ダメージを調整することが可能なこと、等が挙げられる。近年、SiやSiCなど導電性のある半導体ウェハの加工にも用いる試みが行われ、インゴットからウェハ切断、ダイシング、べべリングなどに応用する研究開発事例が報告されている。特に、ウェハ切断はダイヤモンドなどを使わない新しい高速切断法としてマルチワイヤーソーなどの開発が進められている。

(加藤智久)